- 投資初心者の方
- 証券口座とは何なのかを知りたい人
- 口座の種類が知りたい人
- 節税対策について知りたい人
- 資産運用はしたいけど、どこの証券口座がいいか分からない人
投資初心者の方が資産運用を行うのに、1番最初のハードルは『証券口座の開設』だと思います。
「口座開設ってなんか不安、お金かからない?」
「銀行口座と何が違うの?」
「どこの証券会社がいいの?」
など、やったことの無いことは不安でいっぱいになります。
そこで、今回は『証券口座』とは何なのということと、おすすめの証券口座を3つほど紹介したいと思います!
これで投資の1番最初のハードルはクリア出来ると思います!
では、どうぞ!!
僕も初めて証券口座を作った時は、ろくに調べもせず勢いで挑んだので、色々四苦八苦しました(笑)
目 次
証券口座とは
証券口座とは、株式や投資信託を売買するために必要な口座です。
「証券総合口座」などといわれることもあります。
また、口座開設および管理費は無料となっています。
イメージ的には専用の『財布』と思っていただけると分かりやすいと思います。
各財布から購入できる商品が決まっているので「株・投資信託」を購入するなら、新たな財布(証券口座)を作りましょう!ということです。
図にすると以下の通りです。

また、ご存知の方も多いと思いますが、銀行口座の場合だと元本保証(1000万円まで)があるため
みなさんのお金は、ある程度守られていますが、証券口座の場合は別の管理方法になります。
次項では、その点を詳しく解説します。
分別管理
従来、証券口座に入金した『お金』については、有価証券(株や投資信託)を買い付けるまで、もしくは払い戻し後は証券会社の「私有財産」となってしまっていました。
つまり「何か商品を買うまでのお金」と「商品を売った後に口座に入っているお金」は証券会社のものとなってしまっていたのです。
それだと当然ですが、「お金」を利息なしで証券会社に預けていることになります。
さらに、証券会社が倒産した場合はお金が返ってくる保証がなく、リスクが高かったわけです。(下図参照)

それでは投資家にとって好ましくない環境ですので、国が『顧客資産の保護』をすべく
証券会社は口座に入金されたお金は自動的に「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)」の買い付けを実施するか
預かり金(入金額)に相当する金額を信託業務を行なっている銀行等に信託し、証券会社の資産と分別して管理することが義務付けられました。(「顧客分別金の信託」という)
つまり、みなさんが証券口座に入金した『お金』は、直接的又は間接的に有価証券の購入に充てられて、すぐに資産が保護される仕組みになっているというわけです。
尚、「MRF」や「信託業務」の売買に関する手数料は無料であり、必要に応じて即現金化及び有価証券の買い付けに回されます。

このように、証券会社(口座)に、みなさんが入金したお金(預かり金)や有価証券を「顧客資産」として証券会社自身の資産と区別して保管することを「分別管理」といいます。
法令で義務付けられている決まり事なのです。
そのため、もし証券会社が倒産などした場合も、証券口座に入金したお金は確実に保護されます。
今の時代は【超低金利時代】であり、銀行口座に預けていても微々たる利息しかもらえません。
その点では、高額の資産(1000万円以上)を持っている方は銀行の倒産などのリスクを考えると、証券口座に資金を入れている方が低リスクかもしれません。(リターンはありませんが、、、)
MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とはMoney Reserve Fundの略であり、極めて流動性の高い投資信託の一種です。
特徴としては『超ローリスク・超ローリターン』の商品であるが、ここ数年の金利は0%です。(増えてないが減りもしない)
銀行預金の証券口座版などとよく言われています。
要するに、資産の安全性を極めた結果生まれた商品になります。
口座の種類
証券口座については、理解いただけたと思いますので、続いて「口座の種類」について説明していきます。
口座は大きく分けて以下の3つがあります。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 一般口座
それぞれ説明していきます
特定口座(源泉徴収あり)
投資で得た利益には税金を払う義務があります。
具体的な数値は利益額の「20.315%」になるのですが、『特定口座(源泉徴収あり)』は、その税金を自動的に支払ってくれます。
つまり、確定申告等のめんどくさい手続きが不要ということです。
そのため、個人投資家のほとんどが『特定口座(源泉徴収あり)』で口座を開設していると思います。
面倒な手続きをしなくていいなら、「特定口座(源泉徴収あり)」」で良いかな!
面倒な作業を省略できるのですが、その分余計な税金を支払ってしまうことがあります。
大きく分けると以下の3点です。
- 利益が20万円以下でも税金を払う必要がある
- 複数口座で損益通算ができない
- 「譲渡損失の繰越控除」が受けられない
利益が20万円以下でも税金を払う必要がある
例えば、年収2000万円以下のサラリーマン(副業なし)の方が、年間20万円以下の利益しか出なかった場合。
本来、税金(住民税以外)を納める必要はないのですが、『特定口座(源泉徴収あり)』ではしっかり税金が徴収されてしまいます。
複数口座で損益通算ができない
証券口座を複数所持しており、1年間の収支が「A口座で+50万円」「B口座でー50万円」の場合。
実質の利益は0円なのですが、A口座で発生した利益の「20.315%」約10万円の税金が徴収されます。
「譲渡損失の繰越控除」が受けられない。
「譲渡損失の繰越控除」とは3年間損失を繰り越せるというものです。
例えば
「1年目に50万円の損失」
「2年目に50万円の利益」
「3年目に10万円の利益」
が、発生したとします。
この場合「譲渡損失の繰越控除」を利用すれば、実質の利益10万円にしか税がかからないことになります。
ただ『特定口座(源泉徴収あり)』の場合は、すべての年で税金が発生しますので
「1年目は0円」
「2年目は約10万円」
「3年目は約2万円」
の税金を納めることになってしまいます。
『特定口座(源泉徴収あり)』の場合でも、確定申告をすれば払い過ぎた税金は返ってきます。
特定口座(源泉徴収なし)
特定口座(源泉徴収なし)とは、先に説明した特定口座(源泉徴収あり)とは逆で、めんどくさい作業(確定申告等)は行わないといけないが、税金面で見た場合いくらか得するというものです。
「少しでも税金を安くしたい」
「手続きが億劫ではない」
「サラリーマンではないためどちらにしても確定申告をしている」
などの理由の方は『特定口座(源泉徴収なし)』が良いかもしれません。
ただ『特定口座(源泉徴収なし)』でも注意しなければいけない点が2点あります。
副業がばれる可能性がある
確定申告を行い、後に会社を通して税金を支払う「特別徴収」と個人で支払いを実施する「普通徴収」の2種類を選択する場面があります。
その際、「普通徴収」を選択すれば特に問題はないのですが、「特別徴収」を選択してしまった場合は会社にバレてしまうので、副業が禁止されている会社の場合は注意が必要です。
扶養が外れる可能性がある
扶養に入るためにはいくつか条件がありますが、投資で利益をあげていて確定申告を実施した場合、扶養から外れる可能性があります。
その点『特定口座(源泉徴収あり)』の場合は、扶養を外されるリスクがないため、色々考えるのが面倒な方はそちらをおすすめします。
一般口座
日本に住み・日本で働いている方は、上記の「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」のどちらかの口座を選択することになると思います。
では「一般口座」とはどんな人が選択するのか?についてですが、一言でいうと『事情がある人』になります。
事情と言っても別に悪いことではありません。
例えば、海外転勤等で海外に移住する方などです。
源泉徴収などで確定申告をする場合は、日本居住者に対して法律に対応しているわけですから、海外へ移住する方には当てはまりません。
そのため、海外に移住する方は「一般口座」を選択し開設する場合があります。
投資初心者におすすめ証券口座 3選
証券口座については理解いただけたかと思います。
では、実際口座開設をする場合、どこの証券会社が良いのかを紹介していきます。
おすすめの証券会社は以下の3社です!
- 楽天証券
- SBI証券
- SBIネオモバイル証券
各証券会社の特徴を簡単にご紹介します。
迷った場合はすべて開設しても良いかもしれません。
口座開設は無料ですし、資産運用の目的別に管理すると整理がしやすくなります。
ちなみに、僕は全部の口座を開設してますよ!!
楽天証券

楽天経済圏などと言われているように、楽天のサービス内で買い物などをするとポイントがお得に貯めれます!
最近は改悪が続いているので、良い印象ではないですが
現状では「楽天証券」はお得に株式や投資信託の購入ができます。
- 手数料は業界低水準
- 楽天ポイントがたまる
- アプリなどが使いやすい
- SPUが適応されているので楽天市場での買い物がお得になる(1%付与)
- 改悪によりお得ではなくなる可能性がある
- 取り扱い商品数は「SBI証券」の方が多い
SBI証券

最大手と言っても過言ではない有名な証券会社です。
迷ったら「SBI証券」を選択をしている方も多いと思います!
なんといっても取り扱い商品の多さと手数料の安さは魅力的です。
口座開設は(無料)こちらから- 手数料は業界低水準
- IPOが豊富
- 取り扱い商品が多数
- ポイント付与は「楽天証券」に劣る
- アプリなどの見やすさはいまいち
SBIネオモバイル証券

株式は基本的に100株単位での売買しかできません。
つまり、1株1000円の株式を購入したい場合
売買するには10万円単位の金額になるため、資金がある程度必要ということと、分散投資するには資金が少ない方は少し難しい状況となり、リスクヘッジが不十分になります。
しかし、【SBIネオモバイル証券】は1株単位で取引ができるので、少額の資産であっても株の取引が可能となります。
この点が1番の特徴といえるでしょう。
- 1株単位で取引ができる
- 1株IPOがある
- Tポイントがもらえる
- 毎月利用料金がかかる(毎月220円)
- NISAには対応していない
- 外国株は取り扱っていない
詳しい口座開設方法は以下の記事で解説していますので、ご参考に!

節税対策について
さて、口座開設まで進んだら次に勉強しておきたいのが、節税についてです。
今回は概要だけちらっと紹介しますので、「ふ~ん、そんな制度があるんだ~」ぐらいで覚えておいてください。
詳しくは別途記事を作成しますので、少々おまちください。
NISA
NISA(ニーサ)とは、日本語で「少額投資非課税制度」といい、読んで字のごとく少額の投資額に対しては税金を徴収しないというものです。
NISAの種類は以下の4種類ありますが、使用できる期間が決まっており、今後主流になるのは「新・NISA」と「つみたてNISA」の2種類になると思います。
- 一般NISA
- 新・NISA
- つみたてNISA
- ジュニアNISA
本来、株式等で発生した利益には『20.315%』の税金がかかります。
つまり、10万円の利益がでた場合は、約2万円が税金として徴収されます。
日本では「老後の資金問題」等が騒がれており、これからは個々人で老後の資金を準備しないといけません。
そうなると投資は必須なのですが、みなさんも感覚的に税率『20.315%』は高いように感じると思います。
高いと感じると投資をする人が減少し、資金問題の解決に繋がらないため、それを解決するために日本政府が導入した制度が『NISA』です。
要するに、「資産運用をお得(非課税)にできるようにしたから、みんなどんどん投資して自分でお金作ってね」ということです。
以下の記事でNISAの種類・おすすめのNISAについて解説しています。

iDeCo
iDeCo(イデコ)とは日本語で「確定拠出年金」といい、確定拠出年金法を根拠とした『私的年金』です。
名前に「年金」がついているので、年金について軽く説明します。
みなさんが労働して給料をもらうタイミングで、国民年金保険料(自営業等)または、厚生年金保険料(サラリーマン等)を支払っていると思います。
保険料を納めていると老後に年金が受領できます。(他にも手当はありますが、ここでは割愛します)
この年金を『公的年金』といいます。
ここでiDeCoに戻りますが、先に記載した通りiDeCoは『私的年金』です。
つまり、端的に言えば
「自身の老後に向けて、自分で年金を作っておこう!」というのがiDeCoです。
さらに付け加えると「自分で年金を用意する分には税金を免除してあげるよ」という制度です。
まとめ
長くなってしまいましたので、各項目について要点を以下に纏めます。
◆証券口座とは
- 株や投資信託を購入するための『専用の財布』
- 分別管理されているから「お金」は安全に守られている
◆口座の種類
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 一般口座
- 上記の3つがあり、自分に合わせた口座を開設する必要がある
◆初心者におすすめ証券口座 3選
- 楽天証券
- SBI証券
- SBIネオモバイル証券
- それぞれ手数料や取り扱い商品数などが違うので、複数口座を開設することをおすすめする
◆節税対策
- NISA
- iDeCo
- 資産運用をするには知っておいて損しない情報であるため、積極的に利用していきたい制度
これで、安心して資産運用を行うことができると思います。
一気にすべてを理解する必要はありません!
やりながらゆっくり理解していけば良いのです。
お得な制度はどんどん使っていき、賢く資産形成をしていきましょう。
では、また!!